アソビューとGetYourGuide連携が示す、日本の体験商品を海外へ売る新しい道筋

アソビューとGetYourGuide連携が示す、日本の体験商品を海外へ売る新しい道筋

ニュースの概要

アソビューは、ドイツ発の体験予約プラットフォームGetYourGuideと連携し、日本国内の体験商品を欧米豪の旅行者に向けて販売していくと伝えられた。アソビューは国内で観光施設やアクティビティの予約を扱う事業者で、GetYourGuideは世界各地のツアーや入場券を扱う大手の予約サイトである。日本の体験を海外の旅行者が出発前に探し、そのまま予約できる流れを作る狙いとみられる。開始時期や対象商品の範囲といった詳細は元の報道で確認する必要がある。ただ、国内の事業者にとっては、海外向けの販路が一つ増える動きといえる。

引用元: アソビューとGetYourGuideが連携 日本の体験商品を欧米豪へ販売へ(Dellows News)

分析・見解

訪日客は現地で探すより出発前に予約する

訪日旅行者の行動は変わってきた。以前は現地に着いてから、ガイドブックや口コミで体験を探す人が多かった。いまは航空券や宿と同じ感覚で、出発前にアクティビティを押さえる。とくに欧米豪の旅行者は、旅程を細かく組む傾向が強い。GetYourGuideはドイツ発の体験予約サイトで、世界中のツアーや入場券を扱う。そこに日本の商品が並ぶ意味は大きい。旅行者が日本を選ぶ段階で、体験が候補に入るからだ。

日本の弱点は商品力ではなく届け方にあった

日本には、茶道や料理教室、温泉街の散策、離島のカヤックなど、魅力的な体験が数多くある。それでも海外の旅行者に見つけてもらう入り口は弱かった。英語の説明文、海外のカード決済、分かりやすいキャンセル規定。小さな事業者が一つずつ整えるのは重い負担である。アソビューは国内で、施設の予約や空き枠を管理する仕組みを広げてきた。その空き枠の情報を海外の販売網につなげられれば、事業者は個別に海外対応をしなくても済む。

提携の成否は裏側の在庫連携で決まる

発表の見た目より大事なのは、裏側の仕組みである。複数の窓口で同じ枠を売ると、枠の数がずれて二重予約が起きやすい。自社サイト、国内の予約サイト、海外サイト。窓口が増えるほど、空き枠をほぼ同時に合わせる難しさは増す。しかも海外客の予約は時差のせいで深夜にも入る。事業者が手作業で確認する運用には限界がある。システム側で枠を自動で更新できるかが、信頼を左右する。枠の更新が遅れた場合の対応、たとえば返金や代替日の案内まで、あらかじめ決めておく必要がある。

手数料と品質のばらつきが次の論点になる

海外の予約サイトは販売手数料を取る。体験商品では二割前後から三割ほどとされることが多く、売れても利益が残らない恐れがある。円安で日本の体験は割安に映りやすいが、安さだけで売ると採算が崩れる。欧米豪の客は一人あたりの支出が大きい傾向があり、少人数で質の高い体験と相性がよい。量より単価を狙う設計が合う。また、海外サイトでは口コミの点数が表示順位に響く。品質にばらつきがあると、低い評価が一つ付くだけで集客が落ちる。地方の小さな事業者をどこまで取り込み、どう品質を保つか。海外向けの販売に動く他社も増えるなか、そこが差になる。

ビジネスへの影響

体験事業者が先に整えたい三つの準備

一つ目は商品説明の見直しである。英語の文章に加え、集合場所の写真、所要時間、服装、雨天時の扱いを具体的に書く。海外の客は事前の情報が少ないほど不安になり、予約を見送る。二つ目はキャンセル規定の明文化である。直前の取り消しをどう扱うかを決めておけば、連絡の手間が減る。三つ目は空き枠の一元管理だ。紙の台帳や電話予約が中心の事業者は、まず枠の数を一か所で見られる状態にする。二重予約が起きると、海外サイトでは低評価につながりやすい。

宿泊施設や自治体が動かせる余地

宿泊施設は、近隣の体験を自館の客に案内する役割を担える。宿泊と体験をセットにすれば、客単価を上げやすい。自治体や観光協会は、地域の小さな事業者を束ねる役に向く。個別に海外販売へ参加するのが難しい事業者でも、窓口を一本化すれば入りやすい。まず三〜五件の商品で試し、予約の入り方と問い合わせの内容を見る進め方が現実的である。海外販売の手数料を見込んだ価格表を作り、国内向けとの差をどう説明するかも早めに決めたい。

最初の三か月で見るべき三つの数字

予約件数だけで成否を判断しない。見たいのは、手数料を引いた後の利益、キャンセル率、レビューの平均点の三つである。件数が増えても、利益が薄ければ続けにくい。反対に件数が少なくても、単価が高く評価が安定していれば、広げる価値がある。月ごとに数字を並べ、枠の数や価格を少しずつ調整していく。

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